●マット運動の授業:授業計画


【授業をはじめる前に】

 

・マット運動に関わる授業の報告では、例えば方形にセットしたマット上で演技構成するものや、また

 4~8人のチームを組んで集団演技として構成させるものなど-----いずれも小学校の授業で多い------

 があるが、ここではいわゆるオーソドックスに、単一に敷かれたマット上での規定演技の試技会を第

  一目標とし、時間的に余裕があれば、自由演技の発表会までもっていくことを最終目標とする。 

・演技の試技会においては採点基準を設定し、生徒全員に審判を経験させる方向で行う。 

・この指導案は、とりあえずは女子生徒を対象とした指導案で、規定演技の試技会まで約10時間分の指

 導案を記述し、後述として、さらに発展させた規定問題、男子生徒を対象とした つなぎ技の解説等

 を付加した。

・マットは1チーム5人~8人に6mのロングマット1本に、3mのショートマット1本をつなげて、最低

 9mの長さは確保したい。6mのロングマット1本だけでは、連続技の練習には十分ではない。各班に

 ロングマット2本あれば十分であるが、そこまで設備が充実している学校は少ないかもしれない。

・マットとマットの接続部分は、技の勢いにより隙間が開くことが多いので、適切なロープ等で結んで

 おくことが望ましい。

・授業の進め方としては、次のような一般的な流れではあるが、この授業では 3の導入練習というの

  が大きな役割を果たす。

 

    1、マットのセッティング

    2、出欠点呼、ウォーミングアップ、補強運動

    3、導入練習

    4、本練習

    5、クールダウン、マットのオフティング、反省など


【マット運動の授業:全体計画】

時限 時間内に目標とする連続技
1 前転~ 開脚ジャンプ~ 前転~ 1回ひねりとび
2 倒立前転~ 1歩踏み出して手をつかない前転~ 足交叉とび~ 方向転換~ 後転
3 1歩踏み出して手をつかない前転~ 足交叉とび~ 方向転換~ 伸膝後転~ 
       ~腕を振っての1/2(180度)方向転換~ 前転~ 1回ひねりとび
4 側転(横転がり)~ 3/4(270度)ひねり方向転換~ 伸膝後転
5 倒立前転~ 立ち上がりから1歩踏み出して 側方倒立回転~ 側転(横転がり)
6 助走~ ホップして側方倒立回転~ 前転~ 1回ひねりとび
7 規定演技 前半~中盤を中心とした練習
倒立前転~ ジャンプホップして側方倒立回転(できれば2回連続)~ 側転(横転がり)
  ~ 3/4ひねり方向転換~ 伸膝後転~ 直立~ 腕を振って1/2方向転換~
  ~手をつかない前転~ 足交叉とび~ 1/2方向転換
8 規定演技 後半を中心とした練習
(バランス技~)助走~ ホップして側方倒立回転(できれば2回連続)~ 前転 
          ~開脚ジャンプ~ (飛び込み)前転~ 1回ひねりとび=着地
9 規定演技 通し練習
10 演技会(または 試技会)

 


【規定演技の流れ】(女子生徒向き)

 1:倒立前転~ ジャンプホップして側方倒立回転~ 側転(横転がり)~270°方向転換

2:伸膝後転~ 直立~腕を振って180°方向転換~ 

        ~1歩踏み出して手をつかない前転~足交叉とび~ 180°方向転換 

       (~バランス技)

3:助走からホップして側方倒立回転(できれば2回連続)~ 前転~

                 ~開脚ジャンプ~ 前転~ 1回(360°)ひねり=着地